インタビュー

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どんな治療が大切なのか、検査でどんなことがわかるのか
患者さまに納得して治療に取り組んでほしい

「高血圧ですね」といわれても、値だけではよく理解できないですよね。
自分の「からだの状態」を理解してもらいたいから、検査機器や説明もこだわっています。

院内にはさまざまな医療設備があるんですね

脳卒中や心筋梗塞など循環器の疾患は、生活習慣病と強い関わりがあります。まずはその生活習慣病を治療するためにも検査機器を揃えています。心臓と頸動脈のエコー、心電図や24時間の心電図、レントゲン、それから血管年齢の検査である血圧脈波検査装置もよく使っています。

血圧脈波検査装置は、血管年齢、いわゆる血管の固さを推測するもので、患者さまに血管の状態を理解してもらうためにもよく使っています。それと、血管の硬さが比較できる模型を直接触ってもらうことで、自分の血管の硬さを実感してもらうことができます。このように脈波検査の数値と模型を使うことで、納得して治療を進めるようにしています。

また当クリニックでは、女性の臨床検査技師が心電図の解析やエコー検査を行っています。女性医師に検査してもらった方がリラックスできるという方も、気兼ねなくお越しいただけると思います。

生活習慣病の患者さまに対してどのような治療をおこなっていますか。

すぐに薬を処方しないようにしています。もちろん患者さまの状態によってすぐ処方する場合もありますが、原因が何なのかを理解してもらって、根本的な原因にアプローチすることが大切です。

つまり、血圧の薬出して血圧は正常、糖尿病の薬を出して血糖は正常、コレステロールの薬を出してコレステロールは正常、だけど体重が95キロのままっていうんではいけないということです。

高血圧や糖尿病の原因となっているのは、生活習慣の何に問題があるのかよく話を聞いて探っていくようにしています。運動不足が問題なのか、体重が増えすぎているのが問題なのか、食事習慣が問題なのかっていうのを把握して、それぞれを改善していきます。検査値を正常にすることだけが目的ではなくて、その人の生活習慣を改善して、最終目標としては薬を飲まなくても、健康が維持できれば一番いいですしね。

生活習慣を改善してもらうために行っていることはありますか

食生活をいきなり変えることは難しいですから、わかりやすくご説明することを心がけています。食塩制限もそうですし、糖尿病の方の食事のとり方、レシピなんかが載っているパンフレットなどもお渡ししています。尿酸が高い人には、プリン体の値が載ったものをお渡しし、ビールを飲むより、それより値が低い発泡酒や焼酎に変えてみましょうと、少しずつでも習慣を変えられるようお伝えしています。

あまり食べない方がいい食べ物、食べた方がいい食べ物など、患者さまにあったもの具体的にわかりやすく伝えることで、実際に取り組んでもらいやすいと考えています。